オフィスで社長と住んでみた

この記事は Howtelevision Advent Calendar 2022 20日目の記事です。

19日目は @horiii さんによる「ハウテレビジョンに中途入社して感じたことを正直に書く」 でした。

 

本記事では、オフィスに住んで働くことを決意した人間の話を書きます。
(前職の話です、ハウテレビジョンの話ではないです)
リモートワークでのテキストコミュニケーションが主流になりつつある今、「オフィスに住む」というのは、言語という壁を超越した優れた働き方の選択肢の1つでしょう。

私の自己紹介も兼ねて前職にてオフィスに住んでいた時の話、またカオスな状況を生きる心構えや生き方、それによって何が身についたのか、その後になぜ今回ハウテレビジョンに入ることになったのかを綴ります。

以下の様な方達の役に立ちたいと考えこの記事を書きます。

  • ベンチャー企業に飛び込もうとしている方
  • 現在の会社がカオスな方
  • ハウテレビジョンへの転職を検討中の方

自己紹介

初めまして、私は株式会社ハウテレビジョンが新規事業として取り組んでいる「Mond」というプロダクトでマーケを担当しているものです。(入社日から数えるとまだ3日ですが...)

twitter.com

Androidアプリ開発者として入社

私は2019年から前職にAndroidアプリエンジニアとして入社しています。当時はAndroidアプリ開発にとても興味があり、Twitterで自分が勉強したことや作ってみたものなどを公開して遊んでいました。

Kotlin Festでスタッフしてました。

 

そんな様子を見ていたTwitterのフォロワーに前職のエンジニアの方がおり、お声かけいただきそのまま数回面接。Twitterのリプライで採用通知を頂きました。振り返るとこの辺からぶっとんでる。おかしい。

関係無いけどブランチ操作を理解しようとしていた図

そこからというもの、しばらくはiOS開発の先輩に叱られながらAndroid開発に従事していましたが、割と直後に事業ピボットが起りました。

全く違うサービスをこれから盛り上げていくとなったタイミングで人も減りました。開発だけをやっているだけではいられなくなりました。
そこからが最後、開発の仕事はそのままやりつつ(今考えたら同時にすごい勢いで減少していた気がする)マーケやその他雑務まで何でもやる、なんでもやるマンへの一歩に足を踏み入れていましたね。一応開発に専念するという道も選択することは可能だったのですが、そうではない方向に舵を切りました。未だにその決断をしたことを後悔はしていません。マーケターは何でもやってなんぼだと思います。

広告素材作るためにクラフトビール持っていって撮影した図です

担当領域はそのまま増加の一途を辿り、いつの間にかマーケの領域は全て見るようになりました。そのままマーケ統括をするようにもなりました。
自分だけでは業務が回せないと感じたタイミングで、少しずつマーケ業務を誰でもできる様に成形したり、管理画面を作って自動化したり、チケット自動生成のマクロを組んだり、そもそも仕事の必要性を問いて削ったりなど、全体整備の仕事に取り掛かり始めました。この辺の業務がとっても楽しく、また自分が楽になりすぎることに気づきました。(今気づきましたが退職の時にする引き継ぎも異常に楽になります)元々代表の仕事を奪う意識でシャカリキに仕事をしていたこともあり、もっと仕事を奪って楽にして、事業にとって重要な仕事をしたいと思うようになりました。

そんな風にして働きながら感じていたのが、元々ほぼフルリモートの会社だったこともあり社長やメンバーの持っている仕事がよく見えませんでした。もっと他の人の仕事について理解したいと考え始めました。この時から更に近くに行ったらもっと色々な景色が見えるのではないかと考えました。

ここでタイトル回収です。上記の様な安直な気持ちを持った私は、オフィスに住むことを決めました。幸い働く場所についての決まりが緩かったのと、代表がオフィスに住んでいたことが功を奏して、2週間もせずオフィスに住み始めることが出来ました。リモートワークで見えない所も拾っていけるというワクワクした気持ちでいっぱいでした。そんな楽しげな私を尻目に、現実は想像以上に途轍もないカオスな世界を与えてくれました。

オフィスに住んでみた(カオスの事前準備・生き方・得られるもの)

オフィスに住み始めた私は、代表とサウナに行ったり、毎日一緒にお昼ご飯を食べたり、スマブラ対決をしたり、代表の娘さんに異常に好かれて代表に嫌われたりする日々を過ごしていました。

これはマリカです

 

肝心の仕事の話です。代表を近くで見ているとやはり代表がやるべきではないと感じる業務が沢山見えました。元々代表はオペレーションがとてつもなく得意で、営業マン上がりで交渉も上手くて、自分でjavascriptも書けてしまう様な技術への精通もある人間だったため自然に仕事が集まっていた様です。
この状況はまずいと思い、業務を貰いながら色々真似させてもらいました。アポの考え方まで叩き込んでもらった上で、商談の場を自分だけで対応できるようにしたり、細かいところではメールのフォルダ仕分け、成果からブレイクダウンしてくる時の考え方(紙とペンでやるのだがその手ぐせまで)など、実に沢山のことを真似しました。

半年ほどオフィスで時を過ごす日々をこなした後は、倉庫運用、ロジ、サービス運用のオペレーション業務取りまとめ、管理画面実装、CS対応マニュアル化、採用、自分が原因で引き起こされた数々のオペレーションミスのカバー、業務委託の方の進捗管理Androidアプリの開発手伝い、飲食店への営業資料作りと実際の営業活動など、多くのことをやらせてもらいました。しかし、やってもやっても無限に仕事は存在していたので、今日中スペース兼オフィスはカオスな場所であり続けたことは言うまでもありません。

ここで、これからカオスな状況に飛び込む人にとってちょっとでも役立つ記事にしたいと考え、やっておいて良かったカオス飛び込みの事前準備、カオスの生き方、カオスを過ごして得られたものなどをまとめました。自分のための記録の意味も込めて記載します。

 

カオスの事前準備

  • 「カオスを楽しむ」という気持ちを固めることです。理不尽が降りかかり続けますので、それを楽しむ意気込みが必要です。マジです。仕事の報酬は仕事。
  • 整っているものは無いに等しいですので、自分が整えるんだという強い意志を固めることです。僕はオフィスに住みはじめる2週間前からトイレに入る度に「整える整える整える整える...」と唱えていました。

カオスの生き方

  • 上述しましたが何も整っていませんので、ある程度自分で回せ始めたら後は何でもかんでもテンプレ化、マニュアル化、自動化しまくります。その業務自体を変えるというより作ったテンプレやマニュアル、システム側を調節していくイメージです。
  • 本当にその仕事が事業にとって今必要なことなのか問い続けます。ただでさえ業務が多いので全てをやっていたら何もできなくて本末転倒です。いらない仕事は省くことをしていました。
  • そうは言っても仕事を受けまくります。特に私のような自分が何ができるのか分かっていないような人にとってカオスは自分との対話場所として相性がいいです。
  • サウナに行くこと。かるまるに行ってください。

    karumaru.jp

    全ての問題は血流が解決してくれます。(ちゃんと健康を維持しましょうという意味です。)企画を推進していた時にあまりに上手くいかなく頓挫しそうで、また結果も大外れだったので血便が出たことがあります。

カオスから得られたもの

  • 未だに大したことは無いのですが、目の前の仕事を整理して誰でも対応できる形にまで整える力が一定程度身についた気がします。
  • これも未だに下手っぴなのですが、仕事の優先順位付けをする能力です。いつも気にする様になりました。
  • 複数のことを並行して進めていく習慣が身につきました。同時に何個も仕事が降ってきます。雨の様です。そんな綺麗なものじゃないです。
  • ドメイン知識を短時間で身につける術が身につきます。ちょっと前に流行った遅延評価勉強法の様なことはベンチャーにいる人はみんなやっているんではないかと思います。

    lukesilvia.hatenablog.com

  • スピード感覚です。会社によって本当に違います。速い会社でのスピード感にどっぷり浸かりましょう。

マーケティング業務の減少・自分だけが知らない自分にアサインされている業務があったことの辛み

話はオフィスで仕事をする所に戻ります。
カオスを楽しんではいつつも、自分のやりたいマーケティングにどうしても繋げられない業務の割合はどんどん増えていきました。
また、自分だけが把握していない自分にアサインされた業務などが増え続け、時にはそれが未対応のままとなっており真剣に馬鹿にされたこともあります。「何も出来ないなお前は」と言われたこともあります。
正直上記の様なことは幾らでもあると覚悟していたので問題なかったのです。しかしいつの間にかマーケティングに興味関心だった私にとっては、マーケティングに繋げようとも繋がらない業務が6,7割を優に超えていたことに結構な辛みを抱えていました。

転職を決意。好きになれるサービスや会社を探してみる
上述したようにマーケをやりたい自分と会社が自分に求めていることがマッチしないようになってきていました。サービスへの深い思い入れはありましたが、少しずつ転職を意識しだし、いろいろな会社を見る様にもなりました。Meetyの様なサービスを使って直接話してみたことも多々あります。

meety.net

 

転職活動においては二つの軸で進めようと考えていました。

  • 1軸目:運用型広告代行やSNS運用代理といったことを専門として尖らせていく方向でした。働く中で一通り経験したため純粋な興味がありました。ただ、これらはあくまで手法に過ぎず、興味はありつつも優先度は低いかなとぼんやりと思っていました。
  • 2軸目:より自分達の事業を見つめながらマーケティングの専門性を活用していく方向でした。自社プロダクトを持っている会社ですね。事業に向き合いつつマーケティングの観点で継続的に利益を獲得していけるような仕組みを作れることは非常に楽しいことを知っていたからです。後は副次的に、ビジョンに共感できたり、プロダクトに興味が持てるといいな思っていました。

いざ転職活動を進めていく中で軽率に登録した某ダイレクトスカウトサービスから、聞いたことのあるサービス「外資就活ドットコム」や「Liiga」を開発している会社から連絡が来ていました。軽率に興味を持ったので面談をさせていただく運びとなりました。
初めの面談にて、素敵だなと思えたところが2点程ありました。
(気軽に連絡に応じて良かったと思いました。興味のあるところは片っ端から即レスしていたのが功を奏しました。)

 

  • 一つ目:マーケティングの考え方。事業に貢献するためにマーケの専門性を活かす方が面白いし本質的であるということを部長殿が仰っておられていたところでした。後の最終面接にて代表殿も同じようなことを仰っておられたので会社に染み付いた考え方なんだなと感動しました。
  • 二つ目:新規事業として進めている「Mond」のビジョンです。

    mond.how

「問い」という根源的なコミュニケーションを通じて、世界の可能性を広げていくためのプロダクトです。

元々開発もしていたこともあり問題解決のために調べ物をすることが多かったのですが、そこに出てきた某FAQサービスにて直接質問を作り色々賢人たちに教えを乞いながら知識を蓄えて育った私にとって、こういった知の共有サービスには感謝が止まらない&勿論大好きなジャンルであり、いつか自分も携わってみたいと考えていました。

そんなこんなで面接を進めていただきました。入社が決まった後はメンバーの方々と接点を作れる場を数回ご用意いただきました。また既定路線の入社日より前に入社もさせていただけて、おまけに希望通りの「Mond」に携われるとのことだったので最高にハッピーでした。また挑戦にも寛容的で、誰一人として否定してきません。そういう姿勢が染みついた会社です。

おわりに

現時点で既にカオスみはありますが、自分はカオスな状況を乗り越えたら何が待ってるのか知っているので逆に嬉しい限りです。本当に楽しいです。
ハウテレビジョンではまだまだ人を募集中です。事業づくりを頑張りたい人、カオスの中で生き抜くことに興味がある人、本質的なマーケティング活動がしたい人など大歓迎です。(入社3日目の分際ですみません)

 

以下のサイトに募集中の職種が掲載されておりますので、ぜひご覧いただけると嬉しいです。
https://recruit.howtelevision.co.jp/